季節信仰

1章5節351-15

季節信仰は民俗学においても耳慣れない表現であるが、往々にして、民俗信仰は年中行事のなかで特定の季節(感)と対応するものであった。そのような四季折々の行事に際して使用される花々は、その折に採取できるものと対応しており、同時にそれはその行事の色彩的イメージを構成するものであったといえるだろう。季節信仰の超越とは、色彩の解放によってもたらされる「季節-色彩-信仰」関係の変質ないし崩壊と理解することができるだろう。[及川]

花見四月始には~村々の習はし盆花門に祭をする花木が庭前に栽ゑて賞せられる赤い花